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2018.05.09 13:56

修正挽

 6mの長材を仙北の新築住宅に使うので、出して大きさを確認して修正挽の準備をしています。修正挽とは、2~3年桟積み自然乾燥させると乾きながら反りや捩じれが出てしまいますので、そのままでは大工の墨付けや刻みが困難ですから、再度真っすぐに製材して扱いやすく修正する作業を言います。この時に材料を無駄にすることなく良く見て調べる為に水糸をあてがいながらどういったサイズの梁に出来るかを検討します。また、左右どちらが綺麗で良く見えるかも調べながら番付けを決める作業も含まれます。この段階で上棟時の木組みのイメージを持つことが大切な仕事になります。車椅子に乗りながら手伝いを求めて取り組む大和田の真剣な眼差しに私も心打たれましたが、それでいて、良く考えろと厳しく接してしまいます・・・これらすべてが85年生きた赤松です。とても疎かには出来ません。3m4mは世の中に数あれど、5m6m材ともなると希少価値で本当に無いのです。でも短いのを繋いで使うより1本の長い梁の方が耐震性が良い筈です。自身で図面を書きていた時も、世の中に3m4の梁しかなくて、あと1m長いと届くし強度が増すのにと感じたことが良くありました。若い面々にもそうした事を呟き教えながらこうした仕事をしています。





 平角寸法が書かれていますが、無理に平角にはせず、面付きタイコはりとして、出っ張るぶぶんのみを製材して切り落とす感じで修正します。刻みの時には光付けするのでタイコ梁でも端々の小口はきちんと嚙合わせ出来ます。これがプレカットでは出来ない仕組みなのです。