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2018.07.10 09:46

大工道具

 大工道具というと鑿や鉋を思い浮かべると思いますが、現代はインパクトドライバーや電気丸鋸に電気鉋が主流ですね。そうした電動の道具は5万から10万のものが多いので、道具を揃えるにもお金が掛かります。「今は、あのパンパンだろう」と、時に嫌味を言われることも多くなりましたから、世間では大工の電動化を良しとされない一般の人もいるように感じることがあります。でも、電動工具にしても扱うにはそれなりの技術が無いと、上手く切れないし怪我をすることもありますから、やはり職人の技術はみえないところに深みが多く存在するのです。そこで今日の写真です。鉞や手斧という平安の昔からの大工道具なのですが、当社では今でも立派な大工道具として活躍しています。そして、現代の電動機器も上手く使いますから、世の中にある使い良いものは上手に使いこなしています。それが出来る大工の技能をこそこれからの次世代にも継承して行くことは各時代の融合に他ならないと思います。

大工は道具をこよなく愛する。
大工は道具と一心同体。
大工は道具を手入れする。
そして大工は、自分の道具を入れる道具箱を造り大切にする。
わたしが子供の頃、父が手にする玄翁の柄は父の手作りだった。
触ると握りやすくすべすべしていた。
それほどに使い込んだ艶と汗が染み込んで美しかった。
子供心にも、大工の父が誇らしく好きだった。
大工は、なにより道具を大切にする。気高き人種なのだ。