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2020.08.30 12:35

構造木材の清め

 昨日は大安吉日にて、岩泉の新築工事の構造木材の清めと手斧立ての儀式を
執り行わせて頂きました。この清めは、お施主様をお招きして、ご自宅に使わせて頂く木材の全てをご説明しながら、塩とお神酒で清める儀式です。自然の無垢の木なので、生きとし生けるもの全てへの感謝と御礼を心を籠めるものであり、山に木があればこその事であり、ご先祖が植えて育てたご恩を識る良い機会として値します。最後に私が手斧を扱うお手本役をさせていただき、施主さまに、手斧裁てを実際に行っていただきました。

 お参りの先達は墨付けをした車椅子大工が行います。私は、司会進行役です。

本当は、刻み始める前に行うものですが、現代はそうした余裕のない時代なので、既に土台や桁類の加工が進んで、出来上がっています。なので、刻みメンバーや搬送に製材した人たちも清めに参列しています。

 お神酒は車椅子大工が担当しました。清めているのは南部赤松の太古梁です。墨付け刻みはこれからとなりますが、マサカリやチョウナで昔ながらにハツリます。

 塩で清めるのは施主さまです。ここにある大量の木材全てが岩手県産材で全てご自宅に使われる事を知り驚かれていました。そして、とても喜んでいただきました。

 私は共に歩きながら、車椅子大工の説明の補足をさせていただきました。柱の上下の観方として、節の年輪の向きなど時に応じて、説明内容が沢山あるものですね。

 古材の床柱の再利用もあるので、確りと清めさせて頂きました。

 出所の確りとした桑の木の古材です。

 槐の木を手斧裁て。左半身麻痺ですが、なんとかこうして持って振り下ろすことが出来る様になりました。

 施主さまのこの姿、平安絵巻みたいですね。初めてにしては上手に出来ていました。槐の木2本とその横には欅の大黒柱9寸角です。10月上棟予定です。