2018年05月
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2018.05.10 09:52

杢創舎文庫2

 昨日、当社の家具担当の柳村が、この本を持ってきてくれました。浅野清さん著書の「古寺解体」です。法隆寺大講堂の解体改修や五重塔の五層目が切り詰められたと思われる謎など面白くて読み込んでしまっています。かなり専門的な言葉が多いので、素人の方々には良く分からないもので、それ故にリサイクルショップに埋もれていたのだと思いますが、こんな大切な本が100円とは可哀そうです。アマゾンで調べると¥2,500位はしています。それよりもなによりも、内容がとても貴重です。これは間違いなく杢創舎文庫として保管したいと思います。とにかく、こうした貴重な重要文化財の木造建築の建物は、1000年の期間中にも何度も改修の手が加えられたり、建て替えられたり移築されたりしてきた記憶が建物中に厳として存在しているのです。それをまた現代に入り、学術的にも調査されて記録としての図面が描かれて未来に残されるのだから立派な仕事が成されたことの素晴らしさは感動ものです。そう云えば名古屋城などコンクリートの建物の耐震強度不足から木造に戻そうとの話題もありますから、日本の木造伝統建築の凄みが復権して来ると信じます。我々の大改修もそうした徹を踏んでいるのだと思っています。

 螻羽って建築名称分かりますか?「ケラバ」と読みます。妻面の出ている部分の事です。こんな難しい漢字で表現していたのですね・・・我々はこれまでカタカナ会話で済ませていました。