2019年07月
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2019.07.07 07:41

場内歩き

 最近の日記は作業場場内を歩きながらの写真が多くなりましたが、大工刻み場を歩くと左半身麻痺の体には障害物が多く、歩くのは楽ではありません。そこを歩くので自然とリハビリにはなるのかもしれませんね。そこで、今日は自分の事で恐縮ですが、30センチぐらいの高さの障害物であればまたいで歩く姿の写真と重ホゾを造る今時珍しい刻み仕事の写真を使わせて頂きます。

 動かない左足をよいしょと持ち上げるのですが、健常者には普通に出来る事なので、大変さは分からないと思いますが、これが出来るのは嬉しいのです。

 ついついドヤ顔になってしまうのでした・・・笑 
 こうして普段はこの様に場内を動き回り、首にカメラをぶら下げて歩いています。



 この2段重ねの様な柱の柄を重柄(ジュウホゾ)と呼んでいます。今では我々の現場以外で見かけることは殆どなくなったと思われます。

 これは100年前の古民家を解体した時の柱ですが、今のホゾと違い、とても頑丈で外すのに苦労しましたから、地震時の抜け外れに強いものと感じられました。昔は金物を使用せずに引き抜き力に耐える方法を人の知恵と手技で確立できていたのではないかと思うと、驚きます。
故にこれに横貫を加えれば耐震性は更に上がるのかと思われます。これは理論ではなく、経験値からの感覚です。

 岩泉の現場に居た新人大工の佐々木は今日から好摩で刻みに参加しています。実は、我々夫婦の同級生の息子なのです。

 100年前の大工の仕事を並べて学んでいます。と云うか、写し取っているところです。正しく真似ることが勉強になります。