2023年06月
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2023.05.01 09:21

古民家の木組み

現在、花輪線の好摩駅直前の踏切近くで、築45年の昭和時代に建てられた一般住宅のリノベーション工事中です。特別古すぎる事では無いのですが、伝統の木組みが随所に見られて、個人宅であっても木組みの凄さを体感できる事に素晴らしさと、一部脅威を感じます。歴史を紐解くと、大工の技術は千年の歴史が存在するそうです。社寺仏閣、宮廷建築の技が民間の家々にまで降りて来た時代があって、その歴史の流れの中に近代機械化が入り込み今ではプレカットによる加工の住宅が90%になっている様です。これから見る写真の木組み加工をプレカット機械で果たして作れるとは思われません。特に差し鴨居部が鴨居だけでなく敷居も同様に柱に差し込まれているのです。これを、取り外して現代の生活に合わせた高さに修繕再生せねばなりませんが、先人の知恵を学びながらの我々の知恵も尽くす必要があります。現代でも、千年の技術を実践してきた我々だから木を相手の仕事は確りとやり遂げたいと意気込んでおります。機械化に慣れ親しんだ時代背景の中で、手刻みを新しい時代の姿の先駆けの基点とさせて頂きたいものです。