2018年01月
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2018.01.06 09:58

喝!

 今日もまた、「原色日本の美術」からの引用写真ですが、臨在和尚のこの一喝の形相を見ると、私は大工だった父親を思い出します。父は若い頃の怪我を引きずり苦しんでいた様です。その為休憩時間が長くて、いったい何時になれば仕事が始まるのかと思う事もありました。しかし、一度立ち上がり始まると、見事に進めて終わらせるので、周囲を驚かせた事が幾度もあったのを思い出します。辛い体を休憩で休めながら、頭の中で仕事の段取りをイメージし、喝の如くに一気にテキパキと事を仕上げていたのだと思うのです。なので、立ち上がり仕事を始めた時の形相はこの絵の様な印象がありました。それを昨日は思い出して、懐かしくも寂しくもあります。特に、体の辛さを分かってあげることが出来なくて申し訳なく懺悔の気持ちになるのでした。欧米は効率的な仕事を戦略的に組み立てますが、日本の昔の職人は、五感を高め段取りで仕事を見定めていたように私は思います。その為に休憩を上手く利用したんだと思います。又、職人の体調への配慮が必要だとも思いだしていました。